AEAJ公認アロマテラピーアドバイザーのみましたが、アロマテラピーに使われる精油(エッセンシャルオイル)について、わかりやすく解説しますね!
アロマテラピーの基本については、【初心者向け】アロマテラピーの基本をゼロから解説こちらもご覧ください。
精油は植物の香りのもと
精油は元となる植物である花や果皮、樹皮、葉、根、種子、樹脂など、それぞれの部位ごとに蓄えられている芳香物質を抽出して作られます。
精油は植物の中にある特殊な組織で合成され、その近くの油胞という袋の中に蓄えられています。
油胞は、植物によって葉の表面近く、根の中、果皮の表面近くだったりします。そのため、精油の抽出部位は植物ごとに違います。
成分は有機性化合物で、化学的には炭素C、水素H、酸素Oの3元素が結合したものです。炭化水素類、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類、フェノール類、エステル類等があります。
精油の性質
精油を安全に使うために性質を理解しておこう!
芳香性 精油ごとに様々な成分が含まれており、香りも異なる。
揮発性 空気中に放置すると蒸発していく。
親油性 水には溶けにくいが油には溶けやすい。
引火性 揮発した物質が空気と混合して、ほかから火や熱が移って燃え出す性質を持つ。
精油と油脂の違い 油脂はオリーブオイルなどのグリセリンと脂肪酸の結合したものからできているので精油とはまったく別のものである。
精油は引火性があるので火気のある場所で使うのは十分注意してね!
精油は植物原料の特徴で抽出方法が決まる!
精油は、原料になる植物の成分の特徴によって抽出方法が決まります。
・水蒸気蒸留法
一番、精油が作られるのに使われる方法で、材料になる植物を蒸留釜に入れ、蒸気を吹き込み加熱して精油を気化させ、水蒸気を冷却し水に戻します。その際、芳香成分を含んだ水(芳香蒸留水)と精油に2分されます。
この方法で作られる精油はペパーミント、ラベンダー、フランキンセンス、ブラックペッパーなどがあります。
また、熱と水を利用するので、植物によっては芳香成分が失われたりするものもあります。
ハーブ系、樹木系、樹脂系、スパイス系、エキゾチック系のほとんどが、この方法で作られているよ。
・圧搾法
主に柑橘系の果皮から精油を製造するときに使われる方法です。
機械のローラーで圧搾して芳香成分を搾りとります。熱を加えない低温圧搾(コールドプレス)の方法では熱による成分変化が少ないです。ただ圧搾した際の残りカスなどの混入により成分の変化が早くなります。
圧搾法で作られる主な精油はオレンジ・スイート、レモン、マンダリン、グレープフルーツなどの柑橘系果実です。
かんきつ系は、この方法で抽出されることが多いよ。
・揮発性有機溶剤抽出法
揮発性の溶剤を使った方法で、溶剤鍋に石油エーテル、ヘキサン、ベンゼンなどの揮発性溶剤と原料になる植物を入れます。
すると植物に含まれる芳香成分や天然のワックス成分、色素などが溶け出します。最後にはエチルアルコールを使い芳香成分のみを抽出します。
繊細な花の香りを得るのに適した方法で、ジャスミン・アブソリュート、ローズ・アブソリュートがこの方法で作られます。
フローラル系は、この方法で抽出されることが多いよ。
・超臨海流体抽出法
二酸化炭素などの液化ガスを溶剤を使い、植物原料と一緒の窯に入れ高圧力を加えていくと超臨界状態という気体と液体の中間の状態になり、さらに圧力を戻し、液化ガスだけを気化させ芳香成分を抽出する方法です。
近年、開発された方法ですが機材が高価なため、あまり一般的ではありません。
・油脂吸着法
花などの繊細な香りを得るための方法ですが、現在ではあまり行われていません。
牛脂やラードの混合物やオリーブオイルに常温の油脂の上に材料を並べる冷浸法(アンフルラージュ)と加熱した油脂に浸す温浸法(マセレーション)があります。
その油脂から芳香成分をエタノールで溶かし出した後、エタノールを除去したものをアブソリュートといいます。
精油の基本について「まとめ」
アロマテラピーに必要不可欠な「精油」(エッセンシャルオイル)ついて解説しました。
植物が生きていきための力である「精油」にするするため、人類は様々な方法で抽出する方法を編み出してきました。
精油が作られた歴史については、アロマテラピーの歴史、それは古代から受け継いだ知恵、こちらもご覧ください。
現在、主に使われている抽出方法は3つ。
・水蒸気蒸留法
・圧搾法
・揮発性有機溶剤抽出法
また、5つの特性があることもわかりました。
以上となります!
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